2013年01月07日

未来の顧客でなく、今愛用してくれている顧客こそを大切にする〜シャープの加湿空気清浄機の試み

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

家電を購入する際に、よく聞かれるのは「いつが買い時なのか?」ということ。私が取材を重ねている白物家電は、AV家電と違って、年に1回新製品が登場するというサイクルです。今まで使っていたものが壊れてしまった場合は別にしても、そろそろ買い替えようかと迷っているときや、新たに導入しようと考えているときには、「もう少し待ったほうがさらにいいものが出るかもしれない」と悩んだり、「いや、今のほうが型落ちでお買い得かも」と思ってみたりと、なかなか決めかねるという人も多いようです。

特に、「ここが改善されたらいいのにな」という点がある場合は、改善された新モデルが出るのを待ち望んでしまう人も多いことでしょう。何より残念なのは、購入してしまった翌年に「なんだ、もう1年待てばよかった」と後悔することですよね。とはいえ、私自身は、「買いたいとき、欲しいと思った時が買い時です」と常々、発信していますし、そう思っています。

こんな前置きをしたのはなぜか。昨年秋にシャープから発売された加湿空気清浄機の新製品では、注目すべき試みが行なわれていたからなのです。

空気清浄機といえばシャープを思い浮かべるほど、業界で最大のシェアを誇るシャープ。毎年、さまざまな改良・新提案をした製品を新たに投入しています。昨年末、12月27日の産経ニュースでも、空気清浄機 今年も好調 ウイルス発生前に加湿 脱臭もと報じられました。2012年モデルの加湿空気清浄機ではウイルス対策として「乾燥・低温みはり」機能を搭載してきていますが、あまり目立たないものの、使う際にはとても便利な機能として次の2点がプラスされています。

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シャープの空気清浄機は背面から吸引するため、フィルターも背面にあります。

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集じんフィルターの交換は10年間不要といっても、大きなチリやホコリをキャッチする「プレフィルター」は最低でも1か月に1回はブラシ付きの掃除機で吸い取らないと、空気清浄機の吸引力が落ちて、集じん能力も大きく減退してしまいます。

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新モデルでは、こうしたフィルターの必要な時期をセンサーで見張ってお知らせする機能のほか、掃除機で吸い取らなくても済むような使い捨ての「お掃除らくらくカバー」を3枚付属して、1か月に1回交換するだけでOKということをうたっています。

でも、これだけではないんですね。すでにシャープの空気清浄機を購入して愛用している人も使えるような「使い捨てプレフィルター(6枚入り・892円)」を別売していて、お手入れの手間を省きつつ、機能を維持できるように配慮しています。

そしてもう1つ、加湿機能を使用時にはどうしても気になる、雑菌の繁殖やカビやヌメリ対策として、加湿用のタンクのキャップにAg+イオンカートリッジがつくようになったのも新製品の特徴です。他社の加湿空気清浄機では、こうしたヌメリ対策が充実していたのですが、シャープはこの点がいまひとつ行き届いていなかったのですが、2012年モデルでは改善されて、ぐっと使い勝手がよくなりました。

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こちらのAg+イオンカートリッジ FZ-AG01K1も、なんと2008年モデル以降(一部は除く)のシャープの加湿空気清浄機の加湿用のタンクなら、追加で購入することでちゃんと取り付けられるようになっているのです。

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こうした形状のキャップなら大丈夫なのだとか。Ag+イオンカートリッジが使える適応機種については、同社のサイトに一覧で掲載されています。

購入者からの不満の声を聞いて、新モデルを改良する参考にしているのだと思いますが、その際にすでに愛用している人を置き去りにせず、付属品の追加購入等で同等の機能がプラスされる仕組みを整えるのは、とても大事なことですし、「ファン作り」の基本だと思います。今、愛用している製品を買い替える際にも、また同じメーカーのものにしようと思うでしょうし、追加で2台目、3台目を購入する際にも、そのメーカーのものを購入することでしょう。

未来の顧客のことを念頭に置きがちですが、今、愛用してくれている顧客こそを大切にする姿勢、忘れないでいてほしいと思います。