
こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
先週は関西方面への出張があり、新幹線でお弁当を食べながら、のぞみに乗っていました。私のお気に入りは崎陽軒のチャーハン弁当なのですが、時間がないなか、売店を探すことが出来ず、似たようなお弁当とジャスミンティーを買って、乗り込みました。
それでね、ちょっとびっくりしたのは、お弁当に付いてきたのが、いわゆる“割り箸”ではなかったことなんです。環境面への配慮から昨今声高に言われているのが「マイ箸持参」ですが、新幹線での出張のようなときにはさすがに「マイ箸」という日々の習慣とは別の次元になってしまう人も多いかと思います。
割り箸は必ずしも木々をムダに使っているわけではなく、端材を利用していることも多いと聞きますが、今回のお弁当に付属していたのは、竹製のお箸でした。

「伐採まで3〜5年と成長が早く、節部分も有効利用しています」と書かれています。
なるほど、普通の割り箸よりも環境に配慮したお箸なのですね。

でもね、あらためて見てみると、このお箸は「割る」必要もなく、持ち手に近いほうには2か所ほど削って、模様も作られています。普通のお箸よりは若干細めですが、これまでのお弁当に付属する“割り箸”の概念とは違う、一段上のお箸なのだと感じたのです。
このシュウマイ&チャーハン弁当をいただいた後、私はこのビニールの袋に再び竹のお箸を収め、一泊の出張を終えて、家に持ち帰ったのでした。
ここまで姿の美しい竹のお箸を作ったのなら、「竹のお箸なんですよ」という説明のその先に、「もしよろしかったら、ぜひ持ちかえって、麺類を食べる時や菜箸としてお使いください」などのメッセージをプリントし、持ち帰りやすいようなパッケージを工夫すればいいのになと思いました。
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実は出張先の打ち合わせの場面で、このお箸のことを話題にしたところ、「私が出席した披露宴では、会場でふるまわれた食事に添えられたお箸と共に、『よろしかったらお持ち帰りください』というメッセージと、持ち帰り用の箸袋がありましたよ」という話が出ました。
すでに、使い捨てられそうなお箸を“持ちかえって再利用してもらう”という動きはあるのですね。新幹線のお弁当はビジネスマンの出張利用も多く、なかなかこの手の環境配慮については同意を得るのは難しいかもしれません。でも、旦那さんが「お弁当についてきたお箸が使いやすくてきれいだったので、持ち帰ったよ」と言ってお箸を渡したら、奥さんからの評価はぐんと上がると思うんです。家に帰ってから、子どもと環境問題について話題にするチャンスかもしれません。
竹のお箸を眺めながら(わが家ではすでに菜箸として再利用中ですが)、「おしい! もうちょっとがんばってほしかったな」と思ったのでした。