2012年08月07日

粗利益率38.9%、「でんかのヤマグチ」の見える化とは?

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

日経トップリーダー8月号の特集は「業務向上の切り札 見える化大作戦」。中でも目を引いたのが、町田市の家電販売店「でんかのヤマグチ」の社長、山口勉氏へのインタビュー。メーカー、流通共に、家電業界の不振が伝えられる中で、「でんかのヤマグチ」の2011年3月期の売上高は約13億円。粗利益率は38.9%という高収益。安売りをしないかわりに、地道な訪問営業を重ね、電球1個でも取り付けにいくなど、地域密着型の家電店として業界内だけでなく、経営者たちの間でも広く知られるお店です。

さて、その「でんかのヤマグチ」が行っている「見える化」とは? それは毎日粗利益率を表に手で書き込み、過去と比較しながらすぐに対策を打つことだといいます。サッカーやバレーなどの監督と同じように、山口社長自らが、一番最初に結果を見てショックを受けたり、喜んだりすることで社員全体の気持ちを1つにしていくのだといいます。

出張先でもFAXで報告させて常に把握しておくといいますから、さすがです。経営の状態を常に「見える」ようにしておくことこそが、経営者として最も大事なことなのですね。

とはいえ、私自身がインタビューを読んで最も心に残ったのは、こうした数字のことではないのです。私も一経営者でもありますが、残念ながらというか、恥ずかしながら数字には弱いほうで、どれだけお役立てるような仕事ができたかどうかなど、自分自身の充実度や達成感のようなものを優先してしまうんですよね。

そんな私の心をとらえたのは、「でんかのヤマグチ」が最近最も力を入れているという「顧客の見える化」ということ。顧客がどんな家電をいつ買ったのかがわかれば、提案の幅が広がるからと、同店からの購入分だけでなく、営業担当者が訪問時に他社で購入した家電に気づけばそれを聞き出して顧客台帳に反映しているのだといいます。

今は大手家電量販店でもポイントカードなどの仕組みで、ある程度は購入履歴が把握できるかと思いますが、それを顧客への提案に使うまでには成熟していません。なくしてしまいがちな保証書も、購入履歴がわかれば一括で管理できるような仕組みがあればいいのにという声も聞きます。

必要としていないものの押し売りはいけませんが、そろそろメンテナンスが必要なころに訪問して、様子を聞く。やり方がわからないようなら、アドバイスしたり、手伝うなどして、部品交換が必要なものは用意する・・・そんな地味な1つ1つの行いが、顧客との信頼関係を生み、「ここで買えば安心」という気持ちを培うことができるのだと思います。

みんがネットで買うようになれば家電量販店も電器店もいらなくなるというような理論を持ちだす人も増えているようですが、本当にそうでしょうか。まだまだ家電量販店にもきっと打つ手があるはず。それはたぶん、こうした「顧客の見える化」あたりに鍵があるように思います。


2012年08月06日

これぞコト提案〜西友の「KY TIMES」が面白い!

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

以前から気になっていて、ぜひ書こうと思っていたのがSEIYU(西友)のチラシ「KY TIMES」のこと。チラシというより西友が発行するフリーペーパーと言ったほうがいいかもしれません。

8ページの構成でちゃんと目次もあるし、いわゆる“巻頭特集”では、「子どもの想像力をはぐくむ宮澤流プラレール」と題した企画が組まれています。宮澤雅文さんとは模型作家の方だそうで、業務用ジオラマ制作のほか、ジオラマ講師としても活躍していらっしゃいます。そんな宮澤さんにプラレールの魅力について語ってもらっているのですが、これが本当に楽しい! すでに成人してしまったわが家の子どもたちもプラレールでどんなに遊んだことでしょう。

いや、実は本当に楽しんだのは、大人たちだったりするのですよね。わが家の長男が2歳くらいのときに、家人の同僚2人が遊びに来て泊って帰ったことがあるのですが、その際にはまったのもプラレールでした。だって、レールや小物などがこれでは足りないと、わざわざ買いに行くほど熱中し、狭いアパートの部屋いっぱいにプラレールワールドを繰り広げたのですから。

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というように、子どもよりもたぶん父親が熱中すること間違いなしの「プラレール」を使ったジオラマ作り。これを読んだら、西友のおもちゃ売り場に行きたくなるに違いありません。紙面の下のほうには、アンパンマンやリカちゃんなど、プラレールには興味のない子どもに興味を持ってもらえるようなおもちゃ情報も載っています。

それにしてもすごいのは、プラレールの広告なんて、ほんの少しで、ひたすらジオラマ作りの楽しさについて展開されているのですよね。まさに「コト提案」。夏休みに、どこかに行かなくても、何だか楽しく過ごせるような気がしてくるところが素晴らしい。

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P4-5では、「イクメン」の方々の座談会(というか子育てオフ会)の様子が紹介されています。このあたりも、プラレールで遊んでばかりではなく、日頃の育児にも協力するのがかっこいいパパなのだと提案していて、世の中のママたちの気持ちを代弁していて素晴らしいです。最初からイクメンの話でなくて、プラレール→イクメンという流れが絶妙ですよね。

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続くページでファッション関係のセールの話が出てきて、ようやく西友のチラシっぽい感じになってきますが、それでも、「何をゲットした?」というの主題なので、思わず「何を買ったのだろう?」と目を凝らして読んでしまう仕掛けに。

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ファッションの隣のページの「今月の指名買い!」では、何と16インチのLED液槽テレビが9999円! オリンピックという言葉が使えないために「スポーツのビッグイベントもヒートアップする時期〜」と始まり、スタンド込みでも1.4kgと軽いので、キッチンや寝室など見たいところに気軽に運んで楽しめますよとセカンドテレビの便利さをアピールしています。

こういうふうに書かれたら、使っているシーンが目に浮かんで、「10000円を切る価格だし、うちにも1台買おうか」なんて思うパパや、「ねえ、キッチンでみられるなんていいわね」というママも出てきそうです。

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そして終面では「元気のもと」と題して、食の話題が。カラフルな食材を使った、ホットプレートでのスタミナ煮の提案とは、さすがです。

以前はこの「KY TIMES」、地の色が黄色い意表をつくものだったのですが、いつのまにか、普通のフリーペーパーっぽくなっていました。とはいえ、読むのが楽しくてとっておきたくなる点は変わりませんし、ある意味、目に優しくなったかも。

ちなみに、皆さんもすでにご存知かと思いますが、「KY」とは「空気を読めない」のではなく「カカクヤスク」を意味します。こんなフリーペーパー風でコト提案満載のチラシも、本家のウォルマートのものを継承しているのでしょうか?ウォルマートのチラシ、ちょっと気になります。


2012年07月30日

リビングに集まるからエアコンは一家に1台でOK?〜暮らし方の変化と家電を考える〜

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

今朝の日経MJの1面には「居間の今 ヒットのヒント」と題した興味深い記事が掲載されていました。スマートフォン、パソコン、iPhone、iPadと、一人1台の端末を持ちながら、テレビをつけたリビングで家族みんなが思い思いに過ごす・・・という昨今のリビングリームの役割に注目したものです。

子ども部屋も書斎も必要なく、情報端末を駆使しながら何となく集まって楽しんだり、勉強したりするという過ごし方が増えてきたことで、家具・家電・日用品の売れ筋にも変化が見られるというのですね。勉強も食事も同じリビングダイニングのソファで行うから勉強机は要らない。その代わり、リビングの一画に専用棚を設けてランドセルや教科書などを置くようにすれば便利という提案。

子ども部屋にこもるのを防ぐために、開放的なリビングで勉強をさせたりするという試みはずいぶん前から提唱されていたような気がします。それを一気に具現化させ、当たり前の日常へと変化させたのは、震災以降の節電や絆という意識の変化も見過ごせないのかもしれません。

記事にもありましたが、「情報端末のパーソナル化とモバイル化」というのもかなり大きい要因でしょう。たとえばわが家を振り返った場合(ずいぶん古い話になって恐縮ですが)、まだウィンドウズが登場する前のパソコンの時代、夫は仕事から帰宅後に何やらパソコンのある部屋にこもり、時折、大きな音のするプリンタで何かを印刷する様子に「鶴の恩返しの機織りみたいだ」と皮肉を言ったことがあります。その後もしばらくパソコンに熱中する夫に取り残された妻のことを指す言葉として「コンピュータ・ウィドウ(コンピュータ未亡人)」などという呼び名まで登場したほどです。

その後、ノートパソコンが普及し、携帯電話が当たり前になり、スマートフォンやiPadなどのタブレットも登場するようになって、「テレビを見ていて、気になったことがあったら、すぐにその場で調べる」などという風景も当たり前になりました。音楽だって情報端末に共有しているので、どこでも好きな曲を楽しむことができます。

ただ、今回の記事のまとめにもあったように、必ずしもこの傾向はいいことばかりではありません。特に、家電の需要については変化が見られるでしょうし、エアコンの需要についても見直すときが来たようにも思います。「エアコンや空気清浄機などが一家に1台から、1人に1台へと普及する可能性は裏切られる可能性が高まっている」と記事では言い切っていましたが、私自身はそこまで言い切るのはどうかなと思います。

つまり、これまで以上に「みんなが集うリビング向けエアコン」と、寝室として使うことが増える「個室向けエアコン」のはっきりとした差別化を打ち出すことで、「これなら欲しい」と思わせることができるのではないかと思うのです。これはエアコンだけでなく、LEDシーリングライトなどの“あかり”についても同じこと。すでにパナソニックからは4つの生活シーンに応じてあかりの質を変えられるシーリングライトが登場していて、その1つには「子どもの勉強用」というものも入っています。

一方、シャープのさくら色LEDシーリングライトのように、目が疲れにくく、就寝前の1時間程度、過ごすことで快眠を期待できる「さくら色」のあかりを提案しているものもあり、明確な生活シーンが思い浮かべられて購入のきっかけになりそうです。就寝前までリビングで家族と過ごす時間が増えたのなら、個室の役割は必然的に「ねむり」(&リラックス)に絞られてきます。

これまで、フラグシップモデルの「省エネ性」「快適性」ばかりがアピールされてきたエアコンですが、今後は価格をぐっと抑えながらも、寝室にぴったりの要素を盛り込んだエアコンを訴求していくことで、まだまだ新規(もしくは買い替え)の需要が見込めることでしょう。

また、今回の記事ではあくまでも「子どものいるファミリー層」にターゲットをしぼったテーマですが、その一方でますます増えているのが「少人数」の世帯。たとえ、家族と暮らしていても、すでに成人して働いているのなら、残業して遅くに帰宅し、一人で食事をとるという「家庭内での1人暮らし」的な要素も見逃せません。そこに求められるものも少なからずあることでしょう。

目を凝らして、耳を澄まして、時代の変化を感じていくことが必要なのだとあらためて思います。


2012年01月31日

グンゼの新ブランド「Mirica」〜脚元のオシャレも原点回帰

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

明日、2月1日にグンゼからレッグウェアの新ブランド「Mirica(ミリカ)」がデビューします。先週、そのお披露目となる記者発表会に行ってきました。ミリカのターゲットはズバリ、学生や20代前半のヤング層。彼女たちにパンストの魅力を知ってもらおうと立ち上がったブランドです。

ここ数年、女性たちの脚元はレギンスやトレンカ、厚手のタイツが主流。こうしたレッグウェアか、さもなければ、生足にブーツなどパンストユーザーが激減していました。

ところが、昨年あたりから、ミニスカートやショートパンツなどのミニボトム、フェミニンなワンピースに合わせてプレーンなパンストを履く現象が起き始めているのですね。

ただし、彼女たちはパンストという呼び方を知らず、『薄くて透明なタイツ』などと表現しているのだとか。

生足でなく、こうした『薄くて透明なタイツ』を履くようになった理由 は、履いたほうが脚がきれいに見えるから。

そんな流れを受けて登場したのが、この「ミリカ」。履いたほうがきれい…ということをグンゼでは「コスメのように脚元メイク」とし、コスメやネイルのように気分に合わせて選ぶ新しいレッグウェアの価値観を提案したいとしています。

ここで思うのは、昨年から家電製品にも見られる『原点回帰』という風潮。パンストが世の中に広まった理由は、まるで素足のようでいながら、脚をきれいに見せてくれるから。それが、だんだん会社の制服やスーツのときに履く、堅苦しくてダサいもの…みたいなイメージに変わってきてしまったのですよね。

タイツやレギンスしか知らず、ミニスカートには生足だった彼女たちが、脚を引き締めてみせたり、ファンデーションをつけたように薄くベールをかぶせ、キラキラと輝いて見えるストッキングのオシャレに目覚めたのは、まさに『原点回帰』と言っていいのではないでしょうか。

takei_emi.JPG今回、イメージキャラクターには武井咲さんを起用し、自然体の美しさとターゲットである女性たちとの同世代感を印象づけています。


これまでグンゼのレッグウェアのブランドといえば、神田うのちゃんオンリーという感じでしたが、ミリカで刷新し、新たな顧客を発掘していくのではと期待されます。


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おしゃれは脚元から…とはよく言われること。

この春から若い女性たちの伸びやかで美しい脚が、街をかっ歩するのではと楽しみです。

2012年01月28日

品川駅構内のトイレで見かけた張り紙のこと。

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

一昨日、品川駅構内のトイレを利用した際に、個室内に貼ってあった「禁煙」の注意書きがとても心に残ってすぐにツイッターに写真入りで投稿したところ、過去最高のリツイート(私のつぶやきをみんなに知らせること)&お気に入りに入れてくださって、あまりの反響にびっくりしました。

上の画像をクリックすると少し大きくなるので気になった方はよく見ていただけるとうれしいのですが、「トイレ内では禁煙です」というだけではなくて、品川駅構内で喫煙可能なカフェなどのお店を知らせているのです。

ツイッターでの反響の中には「集客も兼ねているのですね」という声もありましたが、私自身は集客云々よりも最近排除されてしまいがちな喫煙者へ温かい配慮が感じられたところがよかったなあと思っています。

単に禁止するのではなく、「ここならOKですので、利用されてはいかがですか?」という提案。

こういう姿勢、タバコ関連だけじゃなくて、他にも応用できることなのではないかなと思うのですが、いかがでしょう。





posted by 神原サリー at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | このPOPに惚れました♪

2012年01月22日

“ホテル”でお試し♪

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

最近は新幹線を使うにしても飛行機を使うにしても、国内出張の場合はたとえ九州であっても日帰りということがほとんどになってしまいましたが、翌日のスケジュールが許すならば、できればその土地のおいしいごはんやお酒を楽しんでゆっくりしたいもの。

昨年、某所へ出張の際に宿泊したホテルは、比較的新しいこともあってか、随所におもしろい試みがされていて心に残りました。たとえば、ソファの上にはマッサージクッションが置かれ、「どうぞ旅の疲れをとるのにお役立てください」というメッセージが。“ルルド”といえば、マッサージクッションのことを思い浮かべる人も多いくらいの人気商品。私はすでに家で愛用している品ではありましたが、大感激して使わせていただきました。

「何だか気になっているものだけれど、買う勇気がない。本当にいいものなの?」と思っている人にとって、店頭などのオープンな空間でないところでじっくり使ってみることが出来る“ホテル”という空間はまさに最適の場所。こうした地道な取り組みが、今回の爆発的なヒットにつながったのではないかと納得したのでした。

よく加湿器が置いてあったり、フロントに言うと持ってきてくれたりもしますが、そうした必需品とは違うもので「でも、あったらうれしく、試せたらうれしいもの」というのがポイントですよね。

そのほか、いわゆる必需品に入るかもしれませんが、クローゼットの中には衣類の消臭・除菌効果のある「リセッシュ」がホルダーに吊るしてあって、これも心憎いサービスだなと思いました。1日中、着ていたジャケットなどは汗のニオイが気になるもの。食事をした場所によっては焼き物や揚げ物のニオイが染みついてしまうこともあります。

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しかも出先の場合、着替えの枚数も少ないですし、ジャケットなどが明日また着なくてはならないことも多いから、こうした除菌・消臭スプレーが置いてあったら本当に助かります。

そうそう、わが家で愛用している衣類のしわとり用の「ハンドスチーマー」なども、ホテルに置いてあったら大活躍しそうです。まだまだ“ホテルでお試し”したら喜ばれそうなもの(=しかも購入に結びつきそうなもの)、たくさんありそうですね。

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2012年01月19日

美人の入口、こちらです。

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

昨日、久しぶりに記事にした「ペットボトルの白湯」については、いろいろな方から反響があり、うれしく思いました。「それは難しいだろう。売れないだろう」という意見あり、「待ってました!」という意見あり。一度、世の中に登場し、その時には売れ行きが芳しくなかったものでも、時期を見て違うアプローチで再び世に出すことで日の目を浴びることもあります。それに、これからはマスではなく、ニッチなニーズに応えていくほうが確実なのではないでしょうか。

さて、今日は昨日「Salllyの家電研究室」のほうでも話題にした活動量計のこと。活動量計というのは、まだまだ歴史の浅いもので、タニタが2009年に一般向けの手軽なものを出してから、パナソニックやタニタ、テルモなども参入して市場が広がってきています。先陣を切ったタニタでは昨年の夏に「カロリズムレディ」という女性向けの製品を出し、「モバビュー(モバイルビューティー)の1つ」として位置付けているなど、ダイエットを目指す女性にターゲットをしぼったものにも人気が出始めました。

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そんななか、昨年11月にオムロンから発売されたのが「カロリスキャンHJA-310」という女性向けの活動量計です。ごらんのとおりのパッケージでまるでチョコレートやキャンディでも入っているようなデザイン。価格も活動量計の中では3000円程度と安価に設定し、初期設定や操作ボタンなど初心者でも使いやすいようにという配慮が行き届いています。

他社製品とは縦方向の画面設定など本体そのものも魅力的ではあるのですが、私の心をとらえたのは同梱されていた小さなシート。冒頭の画像のように、パッケージ内に収まるように蛇腹に折り畳まれて入っていたのですが、そこには「omron式美人始まります」とあります。

何だろうと広げてみるとそこにはこんなメッセージが書かれていました。

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知ることから、美人になる。

まずカラダの構造を知る。
そして体の状況を、測って、知る。
知れば安心。何をどうすればよいか、わかりますもの。

たとえば、CaloriScanを使うあなたの場合、
スタート前に理想体重を知りましょう。

標準体重=身長(m)×身長(m)×22
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

今のあなた [  ]kg BMI[  ]
目標のあなた[  ]kg BMI[  ]

美人の入り口、こちらです。
http://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/

それではみなさま、
美も健康もちょうどよく。



まずは自分の現在の体の状態について「知る」ことから始め、上手に活動量計を使って理想体重を目指しながら“美人”になることを促しています。

単に「オムロンの健康情報サイトはこちらです」とするだけでは丸めて捨てられてしまうかもしれないメッセージ。それを「美人の入り口、こちらです。」として上手にサイトに誘導しています。

オムロン式美人はじまります

今現在は、このサイトは少しずつ内容を充実させていっている段階のようですが、親しみやすくわかりやすい表現で若い女性にも更年期を迎える時期の女性にも単にやせることだけでない「健康」について情報発信をしています。

聞けば、この女性向け活動量計は、オムロン初の女性チームが商品企画・開発に携わったのだとか。女性が途中で挫折しないで楽しくダイエットを続けていけるようにと細部まで考えられた「カロリスキャンHJA-310」。次なる製品はもちろんのこと、今後のさらなるサイトの充実に期待がかかります。






2012年01月18日

ペットボトルの白湯があったなら。

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白湯毒だし健康法 (PHP文庫)

こちらのブログは本当にご無沙汰してしまいました。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

昨年の1月から「白湯を飲むこと」を習慣づけるようになって早1年になります。朝起きて水を飲むという人もいますが、私はお湯を沸かしてそれをゆっくりと飲むことから始めます。一時、ミネラルウォーターを飲んでいたこともありましたが、冷たい水は何だか胃も腸もびっくりするようであまり心地よい感じがしません。かといって、朝のすきっ腹にコーヒーというのも(本当はコーヒー好きですが)、刺激が強いように思うようになり、何かよい飲み物はないかと思ったいた時に出合ったのが「白湯毒だし健康法 」という本だったのです。

誰かに無理強いするつもりはありませんが、白湯を飲むことで腸の中がきれいになるということですし、体調によって白湯の味が変わって感じられるので、自分の健康状態のバロメーターにもなるなと思って続けています。

で、この白湯ですが、朝だけではなくてちょっと疲れたときの飲み物にもぴったりなんですよね。自宅やオフィスならお湯を沸かせばすむことですが、コンビニや自動販売機でも買えるように「ペットボトルの白湯」(ホットミネラルウォーター)があればいいのになと思うのです。

それで調べてみたところ、2007年の秋に伊藤園から「あたたかい天然水」というものが発売されていたのですね。

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当時のニュースリリースにはこんなふうに書かれています。

秋冬期の寒さ対策や、サプリメントや薬を飲む際など、さまざまなシーンで多岐にわたる用途が期待できる「あたたかい天然水」を10月1日から発売する。ミネラルなどの調整を一切していない、自然のままのナチュラルミネラルウォーターで、銘水として名高い長野県安曇野で採水した天然水を使用。「あたたかい天然水」は、ミネラルウォーター市場に投入する、新しい価値を付加したホット対応ペットボトル飲料(ホットペット飲料)となる。

ミネラルウォーター市場は、ここ10年間で3倍近くにまで拡大し、清涼飲料市場の中でも際立った成長カテゴリーだ。季節を問わず、水分補給や薬の服用、ミネラル補給など、さまざまなシチュエーションや目的に合わせて利用する習慣が定着してきていると指摘する。

新商品の「あたたかい天然水」は、クセがなく、ミネラル成分がバランス良く含まれている銘水として人気の高い、長野県安曇野市で採水された軟水を使用したホットペット飲料。硬度21mg/Lの軟水は、温めてもミネラル分が浮遊することなく、おいしく飲用できるという。自動販売機やコンビニエンスストアのみならず、サプリメントや薬などと連動した売り場づくりが可能なドラックストアなど、多岐にわたる販売展開が期待できる。

※詳細はこちら
「あたたかい天然水」10月1日(月)より販売開始 | ニュースリリース一覧 | 伊藤園

サプリメントや薬などと連動した売り場づくりが可能なドラッグストアなどでの販売。まさにそのとおり!薬を飲みたいと思ったときに、冷たい水ではいやだなと思うことってありますものね。ところが、この「あたたかい天然水」、すでに2011年1月の時点で発売はされておらず、早々と販売打ち切りになったようなのです。

なんて残念! 時期尚早だったのか、販売店側で「売れるわけがない」と仕入れるところが少なかったのか、そのあたりの事情はわかりませんが、需要はけっこうあると思うのですけれどね。

白湯を飲む習慣を持っている人はけっこう多いようで、ツイッターなどでも「白湯をgkgk(ごくごく)」などいうつぶやきを見かけることがよくありますし、白湯健康法のほかにも白湯ダイエットなどいうのもあるようです。

伊藤園さん、「あたったかい天然水」の復活は無理なのでしょうか? それともどちらかの飲料メーカーさんで手掛けてくださるところはありませんか?





2011年05月07日

【お知らせ】明日5/8(日)朝のNHK「サキどり」に出演します

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

直前のお知らせになってしまいましたが、明日の朝8時25分〜NHK総合テレビで放送の「サキどり」に出演します。
この番組のコンセプトをHPから抜粋してみると…


 

身近なヒット商品や新しいサービスのトレンドに
ちょっと目をこらすと、
これからの新しい時代の価値観が見えてきます。

どんな人たちが、どんな使い方を?
ブレイクした発端は?
仕掛け人が目指したものは?

流行りものにはワケがあるはず。
その秘密や時代の気分を、探り出したい。
くらしに役立つ生活情報や、
ビジネスのヒントも満載!
様々な流行の現場に駆けつけ、
変化の芽を“サキどり”します。

今年の4月10日から始まったばかりの新しい形の経済報道番組ですが、実は4月3日に第1回が放送される予定で、そこに出演するはずでした。ところがすでに収録の準備が始まっている中で大震災が起こってしまい、「家電」を番組で扱うのは時期尚早との判断がなされ、明日の5月8日に延期になったという事情があります。


明日の番組のテーマは「家電“脱・多機能”へ」というもの。その中で、生活者の目線で家電メーカーへのアドバイスをしたり、踏み込んだ取材をして、消費者の家電選びに役立つ情報発信をしたりしている「家電コンシェルジュ(顧客視点アドバイザー)」として、常日頃の仕事の様子や自宅で新製品のサンプルをお借りして使ってみている様子などが紹介されます。


私は銀座に事務所も持っていますし、起業して仕事をしているので、自宅での撮影は避けたかったのですが、生活者視点でのアドバイス…という点を視聴者の皆さんにより強調してわかっていただくために…との制作サイドの意向が強かったので少しでも伝わるものがあればとお受けしました。


スタジオでの収録は5/4に行われましたが、司会のジョン・カビラさんや小林アナウンサー、ゲストの松重豊さん(俳優)、藤沢久美さんと楽しくお話をさせていただきました。



明日の朝、お時間のある方は、家電メーカーの新たな取り組みの様子など、ぜひご覧いただければと思います。

 

2011年05月03日

マーケティング情報誌「月刊アイ・エム・プレス」に執筆開始!

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

なんと5ヶ月もこちらのブログの更新ができていなくて、お恥ずかしい。2011年の幕開けとともに、毎月のようにテレビやラジオの仕事が入り、多忙をきわめていたら、3月11日の大震災。本当に目まぐるしく情勢が変わる日々でした。

そんな中、刊行以来、180号の発行を続ける老舗のマーケティング情報誌「月刊アイ・エム・プレス」の『Theふぉーかす』というコーナーに、4/25発行の2011年5月号より執筆を開始しています。月刊「アイ・エム・プレス」は、“顧客づくり=顧客の開発と維持”を支援することをモットーに、インターネット時代の顧客づくりを活性化すべく、企業に情報を届けている専門誌です。

私が担当しているのは、専門的なことというよりは、現在のトレンドなどを端的にとらえて発信するコーナー『Theふぉーかす』。このコーナーでは、金融、メーカー、小売、サービスの4つの分野を毎号取り上げていますが、主に私は「メーカー」を担当する予定です。

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5月号では、「“高機能でも使いやすく”消費者ニーズに合わせた家電」と題して、私の専門分野ともいえる家電メーカーの取り組みをレポートしています。ちなみに、次号では、繊維関連についての話題を取り上げています。

「メーカー」なので、あくまでもものづくりが基本ではありますが、今後はメーカーが取り組んでいる顧客とのコミュニケーションなど、より「アイ・エム・プレス」に則した話題を拾って執筆できるようにと考えています。

この「月刊アイ・エム・プレス」には、『ザッポスの奇跡』で知られる石塚しのぶ氏が『ソーシャル時代のカスタマー・リレーション』という連載記事を執筆されていますし、今号は緊急特集として「災害時の企業対応とコーズ・マーケティングの可能性」を取り上げており、読み応えたっぷり。

興味をもたれた方はぜひ、ご購読くださいませ。

★月刊「アイ・エム・プレス」 http://www.im-press.jp/


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