2010年05月18日

サンフランシスコのクリスピークリームドーナツはスーパーに売っている!

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
先週12日の朝に日本を発ち、シカゴ経由でトロントへ、続いてサンフランシスコに飛んで昨日帰ってきました。そこでおもしろいものを見かけたのでちょっとご紹介しましょう(アメリカに何度も訪れている方にとっては、当たり前の風景かもしれませんが)。
 
サンフランシスコで「CALA FOODS」という24時間営業のスーパーマーケットに立ち寄って、売り場の様子などをいろいろと見学してきたのですが…

 
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カット野菜が豊富に並んでいて、しかも1パックごとの量が多いです。種類の異なるベビーリーフのパックもたくさんあって、手軽で栄養豊富なベビーリーフ人気は日本だけのものではないのだなあと思いました。
 

でね、くまなく歩き回って(写真も撮って)ちょっと買い物をしてレジのほうまでいってみるとレジ近くに、ドーナツがズラリと並んだ縦型のショーケースがあり、よく見てみると何だか見覚えのあるロゴが!
 
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あれ? 「Krispy Kreme」? あのクリスピークリームドーナツじゃないですか。
 
日本ではいまだに新店のオープン直後には何時間もの行列ができるというのに、こんなふうに何気ない顔をしてドーナツが並んでいるなんてちょっとびっくり。で、ちょっと調べてみると、創業は1937年! アメリカでも店内で焼き立てを提供しているお店もあるけれど、こんなふうにスーパーの一画にセルフサービスで気軽に買えるようにおいてあるのが普通なのですね。
 
坂を下って、ピア39と呼ばれる海沿いのフィッシャーマンズワーフ(ショッピングセンター)にも行きましたが、ここにもKrispy Kremeのお店があって、ここではドーナツは自分でショーケースからとって紙に包み、レジでお金を払う仕組みになっていました。
 
ドーナツの製造工程を見学できるようにして、「出来立て」をウリにする…というのは、日本にオープンするにあたっての1つの仕掛けというわけで、それが大当たりしたということでしょうか?
 
ちなみに、サンフランシスコのクリスピークリームもどんどん売れて回転が速いせいか、とてもやわらかくて美味。甘いのが苦手な私のはずなのに、「うーん、おいしい♪」と写真を撮るのも忘れてぺロリと食べてしまったのでした。これまで事務所のそばの有楽町イトシアの地下の「クリスピークリームドーナツ」をいつも素通りしていたけれど、ちょっと並んで買おうかなと思ったりしています。
 
 
 
 

2010年05月07日

ベストマッチはニックジャガー!?ロックンロールなフレンチワイン

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
店頭でコーヒーを配り、「飲みながら店内をゆっくり回ってください」と声を掛けていることで知られている、コーヒー&(輸入)食料品を扱うKALDI(カルディコーヒーファーム)。ここのPOPはいつも楽しくて秀逸だなあと思うのですが、先日、思わず吹き出してしまったのが、上のPOPです。
 
ロックンロールなフレンチワイン「ザ・ローニング・ストーンズ」
 
これだけでも、うふふ…と思うのですが、その下に書いてある説明がさらにユニーク!
 
ベストマッチはニックジャガー?!(肉じゃが)
 
「うまい!座布団1枚!」と思わず声を掛けたくなるような文言!
でも、その後の説明は大変説得力のあるものになっています。
 
深みのある赤色、ブラックベリーの香りと柔らかなタンニンの余韻の長いワイン。香草などを使ったグリルした肉などとよく合います。2007年ヴィンテージはローヌでも50年に1度と言われる当たり年です。
 
つまり、肉じゃがとベストマッチというのは決してジョークではなく、正しい評価。「え?何々、おもしろい」と思わせて、じっくり読んでみると「おもしろいだけじゃなくて、美味しそう! 飲んでみたい!」と思えてくるPOPなんですね。
 
先日もマルエツのワインソムリエのことを書きましたが、そんなにワインに詳しくない人にとっては、味のイメージや合う料理はもちろんのこと、「何だか気になる、せっかくだから買って試して飲んでみたい」と思えるきっかけが大切なように思います。
 
 
 
 
 
 
posted by 神原サリー at 19:34| Comment(0) | TrackBack(0) | このPOPに惚れました♪

2010年04月21日

マルエツの「ワインソムリエ」

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
最近は、ICタグとICカード読み取り機、タッチパネル式ディスプレーを活用した販促が多くなっていますね。わが家の近くにあるマルエツには、ワイン売場に「ワインソムリエ」と書かれた液晶ディスプレーが設置してあり、おすすめワインのランキングやレシピなどが見られるようになっています。
 
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正面から見るとこんなふう。タッチするだけで知りたい情報が提供される仕組みになっていて、ワイン初心者でもワイン選びが楽しくなるような仕掛けです。
 
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さらにICタグの取りつけられたカードを読み取り機にかざすと、その情報が印刷されて出てくる仕組みになっているようなのですが…
 
実は残念ながら、何回チャレンジしても、反応しなくていまだ印刷されたものをゲットできず。どんなものなのか興味があるのにどうしてでしょうね?
 
以前、この試みについて日経MJの「eリテール特集」に紹介されていて、本当は「欲しいワインの値札近くに付けられたICカードを読み取り機にかざすと、画面上にそのワインの生産地の紹介やそれに合うレシピが表示される」とあったのですが、わが家の近くのマルエツでは、そこまでの対応はしていないようです。
 
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それともう一つ。私が訪れた時間帯が悪かったのかもしれませんが、何度訪れても、この機械(?)に触れている人を見かけたことがなくて、「ただ、ここにあります」という感じ。
 
どんなに最新の販促用のディスプレーなどを採用したとしても、定期的お店のスタッフが巡回して「こんなふうに使うんですよ」などとアドバイスするなどの、“人の力”は大切なのではと思うのですがいかがでしょうか。
 
お店のスタッフに声を掛けられることを疎ましいと思うかどうかは、その声掛けの仕方次第でしょうし、せっかく機械を導入したのにマンパワーが必要では意味がない・・・と思ってしまうとしたら、やはりそれは少し違うのではないかなあと。
 
「ワインソムリエ」、今後どのように活用されていくのか見守っていきたいなあと思いました。
 
 
 

2010年04月19日

東芝のルームエアコン事業の移管について思うこと

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
先週、金曜日に東芝ホームアプライアンス社からこんなリリースが届きました。「東芝家庭電器グループにおける家庭用ルームエアコン事業の移管について」。
 
一部を抜粋してご紹介すると・・・
 

東芝キヤリア株式会社(東京都港区/取締役社長 井上 章、以下東芝キヤリア)と東芝ホームアプ
ライアンス株式会社(東京都千代田区/取締役社長 山下 文男、以下東芝ホームアプライアンス)は、東芝グループの家庭電器事業における競争力強化を目指し、5月1日を目処に東芝キヤリアが所管する家庭用ルームエアコン事業を東芝ホームアプライアンスに移管します。

 
現在、東芝グループの家庭電器事業では、東芝キヤリアが業務用・家庭用のエアコン事業を、東芝ホームアプライアンスが冷蔵庫、洗濯機等の生活家電を所管しています。今回の事業移管は、東芝ホームアプライアンスにおける「環境調和型商品の開発力」「生活家電商品を横断する総合提案力」の強化と、東芝キヤリアにおける「業務用空調事業への特化による競争力」の強化を目的としています。
 これまで冷蔵庫や洗濯機、調理家電などの生活家電を受け持っていた「東芝ホームアプライアンス」に、家庭用ルームエアコン(「大清快」など)の事業が5月1日から移管するということです。消費者にしてみれば「それがどうした?」というふうに思われるかもしれませんが、これって結構重要なことで、もっと早くにそうしてもよかったのに…というのが私の正直な感想です。
 
東芝の生活家電群は、数年前から「ecoスタイル」をコンセプトに、“便利に快適に使うだけで、いつのまにかエコな生活”ということをうたっています。省エネなどを意識しないでも、ちゃんとエコになっている・・・というわけで、家庭の中で消費電力の大きい冷蔵庫をはじめとして、ヒートポンプのドラム式洗濯乾燥機や炊飯器、オーブンなど、どれもが「ecoスタイル」なのに、エアコンは「東芝キャリア」の製品なので「ecoスタイル」の商品群には入っていないし、WEBサイトも別の物になっていてなんとなく違和感があります。
 
今後は、製造そのものは東芝キャリアで行うけれど、企画・開発・販売については東芝ホームアプライアンスが行うということでリリースなどの配信や取材窓口も一本化されるというのは、とても理にかなっているように思います。
 
今や、エアコンも立派な生活家電の1つ。「エコナビ」の訴求力の巧みさで、生活家電に加えてトイレまわりやエコキュートなど住設関連商品までも巻き込んで1つのくくりとして「快適性とエコ」をアピールしているパナソニックに先を越された感が否めないけれど、素晴らしい家電をたくさん持っている東芝さんにがんばってほしいなと思います。
 
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2010年04月16日

「ヒゲ用脱毛器」がシェーバー売場でなく、女性用脱毛器コーナーにあるなんて!

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こんにちは。顧客視点アドバイザー&家電コンシェルジュの神原サリーです。
 
昨日、日経トレンディネットに美容・健康機器メーカーが4月1日に発売したばかりの男性用脱毛器(ヒゲ用脱毛器)についての執筆記事がアップされました。Sallyの家電研究室のほうでもお知らせしましたし、すでに読んで下さった方も多いかと思います。
 
この「ノーノーフォーメン」という製品は、2月上旬にヤーマン本社で開かれた新製品発表会の直後に私がツイッターで「ヒゲ剃りで困っている方、こんな脱毛器が出ますよ。しかも痛くないそうです」とつぶやいたところ、「すぐに欲しい」「詳細を知りたい」「ヒゲが濃いことで悩んでいる夫に使わせたい」など、反響があり、これはぜひ家族に使ってもらってレビュー記事を書きたいなと思ったのでした。
 
トレンディネットの読者層が30〜40代のビジネスマンが中心ということもあり、人気記事ランキングを見てみても、かなり注目度が高いことがわかります。
 
ところが…
 
昨日、ツイッターでよく会話をしている男性が「かなり気になるので帰りにアキヨド(ヨドバシカメラAkiba)によって見てきます!」とのこと。それからまもなく、ツイッターで「男性用ひげ剃りコーナーじゃなくて、女性用脱毛器の売り場で展示しているのは間違いだと思いました。恥ずかしくてチラ見するのが精一杯」とのつぶやきが。
 
今回の記事のタイトルも「ヒゲを“脱毛”!?シェーバー市場の乗り込んだ『男性用脱毛器』の実力は?」というものだというのに、そもそもお店のほうで「シェーバー市場に乗り込んだ」と理解してくれておらず、「脱毛器だから、女性用の理美容コーナーと一緒に」という発想で展示しているというのは残念だなあと思わずにいられません。
 
まだ、他の家電量販店の様子については、確認できていないので何とも言えませんが、商品の特性を理解して、「買いたい人が探せる売り場」にしてほしいと思います。それに、シェーバー売り場に「ヒゲ用脱毛器」が置いてあったら、この「ノーノーフォーメン」のことを知らない人でも、「お?ヒゲを脱毛?」と気にして手にとってみるかもしれません。
 
これからしばらく、この商品がどこでどんなふうに売られているのかを見て回りたいと思います。
 

◆日経トレンディネット
ヒゲを“脱毛”!?シェーバー市場の乗り込んだ『男性用脱毛器』の実力は?

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20100413/1031489/
 
 

2010年04月14日

使いやすさと美しさと―UDについて考える

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
今日の話題は、マーケティングとはちょっと離れていますが、街角ウォッチングとでもいいましょうか、気になったもののことをお話したくて。先日、お台場海浜公園駅のすぐ近く、デックス東京ビーチにオープンしたばかりのレストランに行ってきました(こちらについては、またあらためてご紹介します)。
 
帰りがけに立ち寄ったトイレで、ペーパーホルダーに目をやると、その向こうにポールが付けられて一体化したデザインになっています。何のためにこんなポール(棒)がついているのだろう、単なるデザイン?…と思ったのですが、これ、手すりだったんですね。
 
私はおかげさまで、まだ足腰が弱ってはいませんが、試しにここをもって立ちあがると、とても楽でした。お年寄りにはうれしい気配りでしょう。 
 
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ドア寄りの方向から見てみると、こんなデザインになっています。すっきりして美しい。使いやすいユニバーサルデザインでありながら、ムダがなく、見た目も素敵…というのはいいなあと思いました。
 
これからPOPだけでなく、こんな「街のデザイン」も紹介していこうと思います。
 
 
posted by 神原サリー at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 街のデザイン

2010年04月13日

お願いでなく提案を―「プレスリリースはラブレター」から学んだこと。

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プレスリリースはラブレター―テレビを完全攻略する戦略的PR術
 
こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。

 
今日は、読み終えたばかりの本の紹介です。放送作家のほかPRコンサルタントとしても活躍されている野呂エイシロウさんの「プレスリリースはラブレター」、タイトルからも推察されるように、リリースというのは読み手はただ一人なのだから、広く世間に向けて発信するのでなく、ラブレターを書くように、個人に向けて思いを込めて書きましょう…というのが主題の本です。
 
野呂さんが放送作家ということもあり、この本では主に、新製品やサービスが「テレビ」で取り上げてもらえるようなアドバイスがなされていますが、それが雑誌や新聞などの紙媒体であったとしても、基本の考え方は同じこと。通り一遍の内容や書き方でなく、メディア側の担当者の心を射止められるようなリリースを送るという点では共通していると思います。
 
では、そんなラブレターのような印象に残る(採用される、取材をしてみたくなる)リリースとはどんなものなのでしょう?
 
野呂さんは
 
  • この製品を使うと、こんな楽しい生活が送れます。
  • この画期的なサービスは世の中を根底から変えます。
 
と提案することなのだといいます。つまり、プレスリリースは「掲載してもらう」ためのお願い状ではないのだと。
 
このあたり、私が常々、売場づくりやPOPやパンフレットについて「スペックばかりでなく、こんな使い方ができます。こんなところが便利なんです。こんなことで困っている人に役立ちます」と、使うシーンが浮かぶようなもの、提案のあるもの…と述べていることともつながるなあと思いました。
 
私は家電業界・繊維業界その他さまざまな業界からリリースをもらう立場でもあり、PRのお手伝いをしている企業側ではリリースを作成する立場でもあり、最近は活動のお手伝いをしている公益社団法人こども環境フォーラムでもリリースの配信をしたりしています。つまり双方の立場にいるので、それぞれの側面が見えて、いいところを生かし、こうだったらいいのになを改善しながら仕事がしやすいのですが、特に中小企業ともなれば“広報”という肩書きを持った人すらいない場合だってあるのですから、「プレスリリースはラブレター」のような本はとても役に立つのではないかと思います。
 
プレスリリースは広告ではなくてPR。宣伝とPRの違いがともするとごちゃごちゃになってしまっている人もいるようですが、宣伝はお金を使って広告枠を使って行うこと。野呂さんも「PRは莫大なお金を使うことなく、時代の風をとらえながら、情報を周知していく方法」だと述べています。
 
この本には、「広報担当者が毎日しなければならない15の作業」なども載っていて、とても参考になります。大企業の広報担当者にしてみれば当たり前のことも、いざこうしてあらためて読んでみると、「そうだなあ」と気付かされることがいっぱいです。
 
「テレビや雑誌に取り上げてもらうなんて無理」だと思っていたり、「プレスリリースなんていうのは、配信会社にすべて任せておけばいい」と思っていたりする人がいたら、ぜひ一読をおすすめします。
 
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最後にふと思ったのですが、私のような個人ベースに近い起業をしている人間にとっても、この本が示してくれたブランディングであったり、広報=PR戦略であったりということは、実は役に立つのだなあと。野呂さんとはツイッターを通じて知り合ったのですが、「家電がらみの企画があったらぜひお願いしますね〜。ネタ、いろいろありますよ!」とラブレターを送ってみようかなと思っているところです(笑)。


 
 

2010年04月09日

お茶にあんドーナツ、から揚げにドレッシング…のサンプリング。

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
最近、どうも気になるのが、イトーヨーカドーのサンプリングです。上の写真は、伊藤園のお茶100グラム2本セットになんと、セブンプレミアム(PB商品)のあんドーナツがセットになっているというもの。あんドーナツは「プレゼント」だということがわかるように「粗品」の赤いシールがついています。
 
伊藤園のお茶といえば、有名どころですし、2本セットでお得感があるだけでも買おうと思う人は多いでしょうに、そこにお茶菓子として老若男女の好まれそうな「あんドーナツ」がおまけでついてくるとしたら、何だかとてもうれしい気持ちになるというものです。
 
しかも、このあんドーナツを食べたことのない人が初めて食べてみて「これ、おいしい! しかも100円なら今度から買ってみよう」となることでしょう。
 
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でもね、これだけじゃあないんですよ。お惣菜コーナーを見てみると、「小魚の唐揚げ」のパックが輪ゴムで留めてあって、そこに「理研の青ジソドレッシング」のサンプルがついていたり、「鶏のから揚げ」にはキューピーのシーザードレッシング(コブサラダドレッシングだったかも)のサンプルがついていたり…という具合。
 
買ってきたお惣菜と、野菜を組み合わせて、サンプルのドレッシングをかけると「栄養バランスもよくておいしい一品」が出来上がるという提案をしているんですよね。
 
先ほどのお茶の場合は、「伊藤園」+「セブンプレミアム(のサンプル)」。で、こちらは「ヨーカドーのお惣菜」+「キューピーや理研のサンプル」。
 
組み合わせの仕方は反対なのですが、いずれもヨーカドー(セブン)の製品が絡んでいるので、ヨーカドーならではの試みと言えるのではないでしょうか。
 
使うシーン、食べるシーンに合わせてのサンプリング。先日の「オーラ2(歯磨き粉)」のサンプリングもそうでしたが、これこそまさに顧客視点! ただ配ればいいってもんじゃあないですものねとあらためて思いました。
 
 
 

2010年04月08日

ショッピングセンターのトイレで見かけたLUSHの試み

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
このブログでは「どんなにいいものでも、使ってみないと良さがわからないことがある」「試して、納得して、買える仕組みづくりを」ということを何度も書いています。
 
そんな私のハートを鷲づかみにしたのが、あるショッピングセンターの洗面所見かけたLUSHの試みです。LUSHといえば、ボール型の入浴剤や、石けん、シャンプーなどでおなじみのショップ。量り売りの石けんや、ブラックとグリーンを基調にした内装やパッケージ、独特の強い香りが印象的です。
 
私が訪れたSCの2階にこのLUSHが出店しているのですが、1階の洗面所に入ってみたところ、なんと洗面台に吸盤で取り付けられた石けん受けの上に、四角くカットされた同店の石けんが置いてあり、「Let's Try!
」と書かれたPOPもあります。
 
よく読んでみると、「これが気に入ったら2FのショップへGO!」という一文もあり、なかなかやるじゃないかと思ったのでした。LUSHはたぶん20〜30代の人なら気軽に入れるでしょうし、利用した経験のある人も多いことでしょう。けれども、このSCの客層を見てみると比較的高めの年齢層で、場所も都心からは少し離れているので「LUSH」を未経験という人が多いのではと思われます。
 
そうした人たちに対して、どんなに店頭で「お試しください!」と連呼したところで、なんとなく敷居が高いものだし、入りにくいと感じることもあるでしょう。でも、「手を洗う」という行為が必然の場所に、「どうぞ使ってみてください」と置いてあったら、使ってみたくなるものですよね。
 
そして、使用感が自分にぴったりと思った人は、「トイレにあった石けん、よかったわ」とお店に足を運ぶことだってあるでしょう。SC側に交渉して、この方法をOKしてもらうには、もしかするといろいろ大変なこともあったかもしれませんが、こうしたチャンレンジ、いいなあと思います。
 
 
posted by 神原サリー at 12:15| Comment(0) | TrackBack(0) | このPOPに惚れました♪

2010年03月26日

サンスター「Ora2」のサンプリングの妙

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こんにちは。顧客視点アドバイザーの神原サリーです。
 
先日、仕事のお付き合いで、ある会社の販促チームの方々と夕飯をご一緒しました。銀座のオフィスからほど近い、イタリアンレストランだったのですが、4時間も大いに盛り上がって帰ろうとするとお店のスタッフが一人ずつに「これをどうぞ」とビニールの包みを渡してくれたのです。
 
中身を見ると、サンスターの「Ora2(オーラツー)」ピーチリーフミントのサンプルが入っていて、みんなで「あ、歯磨き」と言うと、スタッフから「ワインなどで気になるステインもこの歯磨きで落としてくださいね」と。
 
みんなで赤ワインを開けた後だったので、妙に説得力があり、「ありがとうございます〜♪」とうれしくいただいてきました。
 
「イタリアンレストラン=赤ワイン=ステイン=オーラツー」なるほどねと。実は、以前に表参道のカフェに立ち寄った時もオーラツーのキャンペーン中で、帰りがけに1本ずつサンプルをもらったことがあるのですが、今回、前のと違うな…と思ったところがあります。
 
それは、ビニールのパッケージに、サンプルと商品説明のチラシ、アンケートハガキ、さらには今回利用したイタリアンレストランのランチクーポン付きのチラシまでもがセットになって入っていたこと。
 
これなら、お店のほうでも単にサンプリングに協力するだけではなく、同時に自店の販促にもつながるので、まさにwin-winの関係。人気店だからといって、誰もがお店のチラシを受け取って帰ってはくれないかもしれませんが、こうした方法なら思わず手にとってチラシの裏表をよく眺めてしまうことでしょう。
 
オフィスの近くにありながら、このレストランの存在すら知らなかった私も、このチラシを見て、「今度ランチに利用しよう」「●●さんと夕飯を食べる約束をしていたけれど、ここを利用しようかな」など、すっかりインプットしてしまいました。サンプリングの歯磨きもさっそく使ってみて「あ、好きな味!珈琲やワインが好きな私にはいいかも」と思ったわけで、サンプリング効果大!
 
ただ配るだけでない、こうした一ひねり、大切ですね。